無題(エクバツ風味)
タイトルが浮かばないのはいつもの事。
pixiv掲載済み。
FFRKの妄想話で、ちょっと変わった操られネタです。
一応、ご注意を。
「……殲滅する」
そう呟いた黒い目をした若者が剣を構え、敵陣に一人で突撃していく。館に向かう幾多の謎の敵。あらゆる世界の記憶を壊すつもりなのだと所長は予想した。
彼は自らの意思で戦った訳では無い。左腕に装着している金色の腕輪が何よりの証拠であった。
青年は拒んでいたのだ。
いくら守るためとはいえ、持ってしまった強すぎる力を解放し、大切な人や物を破壊するわけにはいかない。だから自分は戦えないと語った。
それを覆したのは敵対する魔道士だった。操ることによって力を制御すれば良いと話したのだ。
青年はそれが守る力になるのなら、思いやりの灯火を消さないなら良いと答えた。
彼は戦い、守りたかったが与えられた力が強すぎるために拒んでいたのだ。
――敵の前に現れた時、彼は青い瞳を黒く染めていた。漆黒の瞳は幾多の敵を移し、全身が緑に染まった剣で敵を切り伏せていった。